第70回桜花賞(2010年)予想
◎シンメイフジ
△プリンセスメモリー
△タガノエリザベート
△アプリコットフィズ
△アパパネ
◎はシンメイフジ。
新潟2歳Sで出した上がり32.9秒は、いくら新潟の高速馬場とは言え、瞬発戦では十分な価値がある。
阪神JFは休み明けだったことを考えれば0.4秒差の5着はまずまずの成績だし、フラワーCは瞬発力より持続力が問われるレースなので凡走は織り込み済み。
むしろ、フラワーCで逃げて0.4秒差に粘ったことが、桜花賞で差しに回る伏線として非常に有効な形になる。
唯一の懸念は母父のティンバーカントリーだったのだが、母母父は近年の桜花賞で抜群に強いカーリアン。
父フジキセキが桜花賞で有効なのは、2008年に15人気2着に激走したエフティマイアで実証済み。
枠も桜花賞で有利な8枠を引き、好走条件はすべて揃った。
相手1番手はプリンセスメモリー。
3年連続連対中の大外18番というのはもちろん推奨の一因だが、この馬の魅力はそれだけではない。
新馬戦でマークした上がり32.6秒は新潟1000なので半信半疑としても、2走前の中山1200で上がり33秒台はなかなか出せるものではない。
さらに、新潟2歳Sの11着に目をつぶれば、ダリア賞でシンメイフジに勝っていたり、クイーンCで1頭だけ次元の違う上がりを見せていたりと、なかなか迫力のある馬柱になっている。
血統的にも、父系はエンドスウィ-プを経由したスウェプトオーヴァーボードに、母系はバブルガムフェロー×ノーザンテーストで、この血統構成はラインクラフトに酷似している。
単勝50倍なら、間違いなく買いの一手。
相手2番手はタガノエリザベート。
デイリー杯2歳Sでメンバー中最速上がりタイの33.8秒、ファンタジーSでメンバー中最速上がりの33.5秒、阪神JFでもメンバー中最速上がりの34.0秒と、とにかく末脚は安定している。
前走は阪神2200のすみれSという謎ローテだが、ここで3角3番手に先行したことで、桜花賞で差しに回る布石ができた。
血統はスペシャルウィーク×ストームキャットで、おそらく今年のメンバー中ではベストの血統構成。
単勝18倍は思ったよりも人気になっているが、当日はもう少し人気落ちしてくれると嬉しい。
相手3番手はアプリコットフィズ。
これまでにも何度か触れてきたが、新馬戦の内容が非常に優秀で、続くフェアリーS、クイーンCともに見どころは十分なレース内容。
今年のメンバーなら軽く突き抜ける可能性も秘めた素材で、オークスでは間違いなく本命にするだろう。
ただ、これまでのレースがいずれもタフなペースなので、スローからの瞬発力勝負には不安があり、クイーンCを勝っての直行は桜花賞ではあまり信用できない。
馬群は割れる馬だと思うが、外枠天国の桜花賞で内枠を引いたのも不運。
最後にアパパネ。
前走のチューリップ賞は勝つべきタイミングでの凡走で、決して負けてなお強しと楽観できるものではない。
加えて、この馬の最大の不安材料は、サンデーの血が一滴も入っていない点。
3走前に33.6秒をマークしている1人気なので、一応押さえるものの、むしろ飛んでくれた方が美味しい。
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